俺に助けを求めてきたから…助けただけや。

















                   きっかけ












「あたしの友達になってくれませんか?」






公園で急にそんなこと言われたら誰でもビックリするやろ。




「あたし…彼と喧嘩したの…。」



涙目で訴えてくるから「しゃーないなぁ。」って頭撫でてやった。



そしたら




抱き着いてきよって




どしたんやろ思て見よったら





小さく肩震わせよってな





何があったんか聞いても首振るだけで教えてくれへんし。




しばらく待っとったらまだ流れ落ちてない涙を目に溜めて俺を見てきた。




俺はその涙を手で拭き取り彼女を人気のない静かな場所に連れて行った。



彼女が話し始めた。




「あたし、青学のっていいます。です。」



「あぁ。」


俺は笑ってそう返事した。




は続けていう。




「急にごめんなさい…。あたし、青学の不二周介の彼女です。」



「!!」




「さっき…喧嘩しちゃって…。







『もう君なんか知らない。』





って言われたの。」






「せやから誰かに構って欲しかった…。」




「違うの!!ただ…友達に…、友達がいたら言えるのにな、って。」




「…分かった。」





は俺を見たまま首を傾げる



「俺がその『友達』になる。なんでも言いや。」





優しく笑ったらまた泣き出した。





「…ぅん…。」




「ここもなんや、落ち着かんし、どっか店でも行くか?」


「ダメだよ。周介に見つかったら…。」



「俺達はただの『友達』や。あかんことしてないやろ?」



「だけど…。」




「それに言われたんやろ?もう知らんって。」




「せやから大丈夫や。なんかあったら俺が言うたる。俺が着いとるやろ?」



は小さく頷く。









:.*・:.*:.・*:.*・:.




それから俺達は喫茶店に行った。




は嫌がっとったけど窓際に座った。あの不二に見せつける為に。





そしての隣に座り…




「喧嘩の原因は?」



「…。」




「…。」




言いたくないみたいやな。



「黙っとったら分からんやろ?」




「彼を…不二周介を忘れたいの…。忘れたいの…だから…。」





「じゃあ俺が忘れられるように…」






◇◆-CHU-◆◇




唖然とした


「どうや?」




は顔を赤らめて不二が見てなかったか慌てて窓の外を見ている。




いなかったのかホッとして


「なんで!?」



やて。





「……きやから…。」





「え?」




自分でも気付かんかったけど、この短時間でを好きになっていた。



いや、会ったときから好きやったんかもしれへん。





「今なんて言ったの??」



「ん?なんやろな?」




悪戯っぽく言ってみた。





「も〜。」




の行動一つ一つが愛しくて





◇◆-CHU-◆◇




また唇を重ねた。




今度はさっきよりも長く…深く…。




あまりにも抵抗するから手で後頭部を持ち、体を引き寄せた。

がびっくりして一瞬力が抜けたのを見逃さず、すかさず舌を入れた。

「ん…!」

離れようと必死にもがいていたが、固定されてるため逃げられない。

何度も角度を変えながら歯を舌でなぞった。

「ん…はぁ…」

店内だということも忘れ、ひたすら口内を侵していく。

「ん…!」

もう限界を訴え唇を放す。




どちらのとも言えない透明の液が糸をひいた。





「はぁ…はぁ……。」





は呼吸を整えながらまた外を見た。




「あ…。」




がなにかに気付き、慌てている。




窓の外を見ると不二がおった。





目を開けて俺を睨んどる…いや、を睨んどる?



「ふ…。面白いやないか。(ニヤ)」



とまた息が整ってないを引き寄せてキスをした。



時折不二を見ながら…。





捨てたんはお前やろ?




俺がを貰っても文句はないやん



舌を絡ませながらの反応を楽しむ。

また不二を見て…。




は2度目のディープキスにまだ顔を赤らめている。



から力が抜け俺は思うがままキスを続けた。



乱暴に口内を侵していく



「ん゛…」



またの限界を悟って唇を離した。




「お前…ディープは初めてか…?」




コクンと頷いた。



そして…もうそこに不二はいなかった。




トロンとした目で俺を見てきた。




そして…また唇を重ねた。



今度は優しく。





なぁ、俺の女にならへんか?







俺は…







不二みたいに知らんて言わへんで?






お前を…








を…







大切にするやさかい








な?







断られても手放す気はない





俺の術中にハマっとるお前は断らへんだろうけど





「なぁ、俺のこと好きやな?」





は頷いた。





「これから俺の家にけぇへんか?」



一瞬何を言われたのか分からなかったのか、少し考えて頬を赤くした。






「もう動かれへんやろ?俺ん家ここから近いねん。な?」




「…うん。」










術中にハマとったんは俺だったんかもな。






これから俺のことぎょうさん知ってもらわなあかんねん、覚悟しとき。




もう、不二(アイツ)のことは考えられへんよう幸せにしたる。







これから







よろしゅうな



−−−−−続きあるかも!?−−−−−

あとがき
ぇぇと〜…。
友だちにエロだエロだと言われました。
てか関西弁って愛媛の喋り方に似てるんですよ☆
イントネーシション変えたらもうばっちり関西弁です♪
書いてて楽しかったけど、
これだけは言っておきます。
エロじゃありません!!