ヤキモチ







「「あのねぇみのねぇ、にぃちゃ大好きなの」」


「「へへ☆み〜のる♪」」



「いい子だなぁ…実…。あたしもあんな弟が欲しかった…」

「あのねぇキヨねぇ、ねぇちゃ大好きなの」
「キヨ!?」
「へへ〜☆俺が好きだよ〜」
「いくら年上彼女でも゛姉ちゃ"はないでしょ〜(笑」
そぅ、あたしの彼はラッキー千石☆こと『千石清純』なのです。でもあたしは高
校1年生で彼は中学3年生…。
「ぇへへ〜ホントのことだもんねっ☆」
「キヨ〜…あたしもっ☆キヨに負けないぐらいキヨが大好きっ!!」
「俺ってラッキー☆こんな可愛い彼女にあ・い・さ・れ・・て〜」
「もう!キヨってばぁ」
「照れちゃって〜ホント可愛い〜☆」





あたしとキヨは中学のとき部活で知り合った。キヨがくる前から『女好きだ〜』
って話しは聞いたことあったけど、
会ってみると全然いい人で、
やっぱり女好きだったけどいい子で、つまり…好き…になっちゃったんだ。


仲も結構良くて、気が合って、またどんどん好きになっちゃって…。
卒業するときに告白したらOK貰えちゃって…。





だけどあたし見ちゃったんだ…。



その…





知らない女の子と話ししてるの…。


確かにあのこは可愛かった。キヨが女好きだってことも知ってる。


だけどあの女の子のときはちょっと違うかって…




親しげに話してて、あたしの入る隙間なんてなかった。
キヨがこっち向いて笑ってきたような気がしたけど
恐くて逃げだした。









「ねぇ、ずっと前に俺が駅の前で女の子と話ししてたの見た??」



あれ?やっぱりキヨだったんだ…。



「え?見てないよ??キヨ二股かけてるのか〜?」








うそつき








「そうなんだ…。じゃぁ見間違えたかなぁ?」








否定しないの?








「彼女をほかの人と間違えるとわ!!ひど〜い。(笑」







違うの








ちゃんと言わなきゃ








「違うよっ!!俺が見間違えるなんて…」








あってるよ








「誰と見間違えたんだろうねぇ??」








別れるのが恐くて




言えない








「ん〜…。問題はそこじゃなくて。」








今から



別れ話?








「え〜??」







「もう言ったから見られてなくても同じだけどね☆」








やめて







「その女の子、」








彼女?








「不動産中の部長の妹でさぁ」








イモウト?


ホワッツ?





「ふ〜んそれで?」






もう終わりだ






「ちょつと偵察してたんだ☆」





へ〜…





「彼女の??」



「違うよ〜。」






じゃぁなんのよ?





「不動産中の☆だよ」






「中学校の偵察?」





「うん!今度試合あるから☆」





な〜んだ





そうなんだ






「だから勘違いしないでね?」





「うん…」




「どうしたの!?」



「え?」



「泣いてる…」




「うん。キヨでよかった。」




「え?なにが?」



「ううん。なんでもないよ☆」



「不動産中には負けないよ〜」



「キヨ、不動産中じゃなくて不動峰中だよ〜(笑」



「えへへ☆そうだっけ??」



あたし、やっぱりあなたが1番なの。



「キヨ」



「ん?」






ずっと





ずっと





「ずっと一緒だよ☆」



「そうだね☆」



******************
「ヤキモチ妬いてた??」

「妬いてないよ!!」

「妬いてくれなかったの??」

「妬いた…」



END